あぶらや式『株式投資法』
『保守的戦略の展開』編

                               著作権:「よろず商い あぶらや」
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                               最終更新日:2007年5月6日

5.保守的戦略の展開(保有株の監視)


誰もが大儲けしたい。

でも、買った株価が上がるのを
ただ待っている人がほとんどです。

まるで宝くじにでも当たるように神頼みで、じっと待っている事、これは大間違いです。

宝くじは、『当たりそうな番号かどうか』目の前に並べられた番号の範囲内でしか選べません。

ところが株は約3000以上の銘柄の中から、自分なりの条件や傾向を分析して選べます。

しかも、宝くじの様に抽選会で矢が放たれた瞬間に決定されるものではなく、日々株価は変化します。

日々株価の変化に対して、売買による利益を判断することができます。

その判断(決済方法・時期)により、天国と地獄が作られます。

そうです。手放すときの方が難しいのです。

ここでは、地獄行きとならないよう損失を如何に抑えるか、自分の資金を守る『保守的な手段・戦略』について述べます。


 5−1.保守的戦略

 一般的に、『守ることに主力を置くこと』を『保守的』と云います。

チャレンジを好む人は、特に保守的なことを嫌う傾向にあります。

一攫千金を手に入れた人はヒーローですが、株の世界はそんなに甘いものではありません。

 「あの暴落で大損した」と、自分の対応の悪さに気付かずに、他人の性でもあるかのように云う人が居ますが、それは間違いです。

 その暴落で大もうけしている人もいるのです。

 日本人はみんなで損をしている場合、自分だけが損をしている場合に比べて気が楽になる国民性を持っています。

 しかし、大儲けをしている人は無口になり、自分が儲けているなどと云うことはありません。
 (云っているのは、儲けた方法を本にして印税を稼ごうとする人ぐらいです。)

 だから、損をした人の話ばかりが聞こえてきて、株で損するのは普通だと思っている人が多いのです。

 それゆえ、損を出さないように粛々と取り組んでいる人を馬鹿にしたりしています。

 もう一度云いますが、大暴落で儲けている人がいます。

 その儲けは半端な金額ではありません。

 そして、大儲けをした人ほど、保守的な戦略を徹底して実行しているのです。


投資した株式銘柄の上昇・下落は、一般投資家にはコントロールできません。

だから、ワクワク・ドキドキしながらも、監視することが必要になります。

見守っているのではなく、監視している必要があるのです。

では、何を基に監視をするのでしょうか?

どのような状態になったら何をすればいいのでしょう。

株価の変化を監視する上で重要な保守的戦略とは、下記の3つのポイントとなります。

 @勝ち数を増やす

 A負け数を減らす

 Bリスクを最少化する

 この3点をクリアするには、現在の保有銘柄の監視が必要です。

 そうして、さらに状況に応じた迅速な行動が必要となります。


 5−2.負け数を減らす

 勝ちを増やすことに対して、負けを減らすことは意外と軽視されています。

勝ち数が多いからと言って、利益が大きいとはいえません。

なぜなら、利益よりも負けによる損失が大きければ意味が有りません。

 つまり、負けを減らし損失を少なくすることが、
保守的な戦略です。

一般投資家にとっては、保有するタイミング(購入)より、決済(売却)タイミングのほうが難しいのです。

 なぜなら、決済が直接利益になるので、いざ決済と言うときに正常な判断が出来なくなるからです。

 心理学的には喜びより恐怖心のほうが、人間の心理を支配する力が強いのです。

 そのため、後で冷静に考えるとなぜこんな株価で手放したのかと、思うような金額で決済してしまっていることが実際に発生します。

 
メンタル的(心理的)な失敗です。

 損失を恐れるほど冷静さを欠き、底値で売却してしまったりするのです。

 後で冷静に考えればもう下落が無いはずなのに、損をしたくないと云う強迫観念に負けて、底値で売ってしまったりするのです。

 つまり、恐怖心を抑えて、損失を最小化するさせる戦略です。

 これを防ぐためには、保有銘柄の傾向(トレンド)を徹底的に監視する必要があります。

 でも、監視していても変化に対してどのような行動を取るのか明確になっていないと、対応が遅れて失敗します。

 保有銘柄の監視をする前には、どうなったら損切りするのか事前に対応策を決めておきましょう。

何パーセント下がったら(売り建ての場合は、上がったら)手仕舞い(決済)するのかを決めておくのです。

これであなたは、自分で判断したことに躊躇すること無く手仕舞い等の行動ができます。

 いいえ、あなたは必ず躊躇します。

しかも、迷いがあると判断が遅れ、損失が膨らみ、後で悔やむことになります。

 ですから、

 自分の投資判断と違って逆の動きになった場合には、『逆指値設定』等で決まった金額まで下落(売り建ての場合は、上昇)したら、自動的に損切りを実施する機能を利用する人も増えています。

但し、証券会社によっては『逆指値設定』等の機能が提供されていない場合もあります。

このような場合には、自分の意思で決定し、躊躇無く実行する必要があります。

これは慣れです。経験です。

場数を踏んで、繰り返すことにより誰でもできるようになります。

『何とかなる』と云う自分のあいまいな考えや甘えを、押し殺すことが重要なのです。


 5−3.買い建て(ロングポジション)時の下落対応

  5−3−1.急激な下落やストップ安のときは、

 『悪い材料」が発生した場合の下落は急激です。

 ストップ安や急激な下落の時は、逆指値で売買できない場合もあります。

しかし、早急な対応が必要ですから、躊躇無く『成行き』の売りを決行して下さい。

ストップ安などの場合は、どこまで下落するか分かりません、必ず『
成行き注文』で売り抜けて下さい。

もし、資金にゆとりがあって信用取引が可能であれば、損害を最少にするための『
空売り』が有効です。

買い玉を残して空売り』するか、『買い玉の売りと同時に空売り』を入れるかは状況により判断が必要ですが、急激な下落であれば同時に両方実施するのが損害を最少にする意味で有効かと思います。

当然、指値をせず、全て『
成行き』で注文すべきです。

『初心者の空売りは、避けたほうが良い』と考えていましたが、最近は一般投資家でも多数の方が空売りを実施するようになりました。

そのために、特に材料がない銘柄でも、空売りが空売りを呼んで急激な下落を引き起こすことも多くなっています。

自己資産を守る意味で初心者であっても『
空売り』は必須の手法となってきています。

市場では相手が初心者かどうか分かりませんし、分かっても手加減などしてくれるわけもありません。

自分の資産は自分で守るほかないのです。



<補足コメント>

※初心者:株取引経験の3年未満の方

※ナンピン買い:持ち株の株価が下落したときに買い増しして、持ち株の平均単価を下げて戻りを待つ投資手法。『ナンピン売り』の手法もある。

注)『空売り』で儲けることは、『火事場泥棒』のように他人が困っているのに、自分だけ儲けを得ると云うことで、道徳的に抵抗があると思います。

それをしないとあなたや家族が倒産・破産により、甚大な被害を受けてしまう場合は、『自分の身を守るため』の手段として、やらなければならないと理解することが必要です。

  5−3−2.小幅な下落が続くときは、

 通常は購入株価に対して、5%程度下がったら(売り建ての場合は5%上がったら)損きりするのが普通です。

損切りは速く、利食いはゆっくり』とも言います。

 心理的には、小幅ながらも徐々に下げていくと、最初はあわてていても、何日か下げが続くと、『その内に上がる』と楽観的な考えになってきます。

 この楽観的な気持ちはもっとも危険です。

気が付くと、大きな損失になっている場合が多いのです。

 損が出たら、早めに売ること。

 買値から一定額以上下落したら、必ず損切りする勇気を身につけることです。

 自分で決めたルールは絶対に守ることです。

 
『逆指値』が出来る場合は、買値から5%等の自分のロスカット(損切り)基準に合わせた金額を指定しておきましょう。逆指値を入れておけば自分の感情に左右されず、確実に損切りが実施出来ます。


 5−4.売り建て(空売り:ショート)時の高騰やストップ高対応


  5−4−1.高騰やストップ高のときは、

 売り建て時にストップ高が発生した場合は、買い建て時の急激な下落やストップ安と逆の対応方法です。

 基本的には、成行きの買戻しとなりますが、同時に買い建てへの戦術展開もあわせて検討を行いましょう。

ここでも、『損を利益に変える』ことを常に考えておくのは有効です。



  5−4−2.緩やかな上昇が続くときは、

 小幅ながらも徐々に上昇していくと、最初はあわてていても、何日か下げが続くと、『その内に下がる』と楽観的な考えに陥ります。

 この気持ちがもっとも危険です。

 売り値から一定額上昇したら必ず損切りする勇気を身につけることです。

 『逆指値』が出来る場合は、「売り値から5%上昇」等の自分のロスカット(損切り)基準に合わせた金額を指定しておきましょう。逆指値を入れておけば自分の感情に左右されず、確実に損切りが実施出来ます。


 5−5.『追証』発生時の対応方法


 
『追証』は信用取引の場合に、信用建てしていた銘柄の急激な下落・高騰により、委託保証金維持率が25%以下になった場合に、証券会社から請求される『追加差入金』を言います。

 これを避けるために、通常は委託保証金維持率が30%程度に低下した時点で、損切り等をしておくべきです。

 
『追証』の発生は明らかに投資判断を誤ったことを意味していますので、証券会社の要請にしたがって、追証を差し入れても損金が減額する訳ではありません。

 
追証を入れず速やかに全て決済することが重要です。追証を入れても、よほど市場が好転しないと、更に追証の発生を招き、ずるずると損金が膨れ上がって行くだけです。

 
『自分は負けた』と認める勇気が、『相場の達人』となる必須条件です。


 5−6.リスクの最小化

 『リスク』とは、損出につながるような市場の動きを言います。

 下落を誘うような情報を『悪材料』と言いますが、(上昇を誘うような情報を『好材料』と云う)

悪材料が出た場合には、それを知った時点から市場の動きを読みましょう。

@その悪材料・好材料によって何がどうなるのか。

A機関投資家、海外投資家、一般投資家はどう思うのか。(どう判断するのか)

Bどの銘柄が買われ、どの銘柄は売られるか。

C自分の持っている銘柄への影響は、出るのか。

など等、.....


 でも、最近の動きでは、よほどの悪材料でない限り、市場が大きく変化しない場合もあります。
 ※世界同時多発テロやライブドアショックなどは別です。

現在は昔と違いインターネット等の普及により情報の伝達スピードが速く、ここの銘柄情報が事前に伝わっていて既に株価が調整されている(材料折込済みと云う)ことが多くなってきたからです。

 つまり、悪材料が出たことで全ての悪い材料が出尽くしたと判断されば、あとは適正な価格に戻ろうとする力が働くからです。

 特に新興市場では、東証などと比べ戻りに時間が掛かるものの、戻り始めると勢いが強く短期に戻る傾向があります。

 ですから、あわてず、まずは手仕舞いしてから、じっくりと次の買い建てや売り建ての検討を実施しても充分間に合います。

 要は、情報の本質を見極めて、市場の動きをよく見ることです。

 過去の同時多発テロでは、株価が大暴落しましたが、市場が沈静化し買戻しが始まる前に、海外投資家はかなりの株を保有していて、膨大な利益を上げたとも伝えられています。

 
変化や混乱は、損失の機会ではなく、利益の機会だと考える方が投資家としての基本的な考え方です。

 日本でも、かの太平洋戦争中に戦争が終わってからのことを考えていた人達や、戦後の混乱の中で周到な動きをした人達が、膨大な利益を得て現在の大企業の基盤を作っているのです。

 チャンスを遠慮していると、救える人をも救えないことになります。

 遠慮は人のためにはなりません。


もう一度云いますが、変化や混乱は、損失の機会ではなく、利益の機会です。




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それでは、皆さんの活躍を期待しております。


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